前回から続いている漱石の「修善寺の大患」ですが、この頃に執筆していた「思い出す事など」は実は入院中に書いていました。「髭を伸ばすと家が持てる」と言われて、入院を機会に伸ばすも、むさ苦しくて床屋を呼んでサッパリしたり、全集を編集した小宮豊隆が拵えた塩っ辛い、また甘みが足りないアイスクリームを味わっていた漱石も回復に向かいます。その頃には何かと面倒を見てくれた朝日に文章を掲載していたのですが、上の人は友人の許可も出ないと思っていたそうです。そんな漱石の元には電報を受け取った人は勿論ですが、落ち着いて面会謝絶なのに見舞いに来た人もいます。また、この頃には離れていた俳句や漢詩も残されています。先に書いた「思い出す事など」にも幾つか俳句が残されています。そんな漱石の元に文部省から博士号を授与するという話が来ます。そろそろ退院という時期ですが、これがきっかけで少し揉める事になります。これが「博士問題」と呼ばれるエピソードです。次回は、その辺りを紹介します。
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