夏目漱石について その34

 前回の記事で漱石が家族を失った事を書きましたが、彼の子孫は当たり前かと思うでしょうが、現在も生活しています。作家である夏目漱石は明治文学を代表する人なので随分と昔の人と思われるでしょうが、生まれたのは今から150年と経っていません。そんな人ですが、残された資料の多くは当時の「弟子」と位置づけられた人達が書いた随筆や交流のあった人々が残した手紙などで伺えます。ただ、人数が多かったので中にはクセに強い人もいました。前の記事で新聞の文芸欄で騒動を起こした人達も、そんな部類に入るでしょう。ですが、漱石も面白い話が多い人です。例えば、交換手に繋いでもらう自動電話を使おうとした際に先に金銭をいれてしまい、交換手に怒られたという話もあります。家に電話を繋いだ時も最初は面白がっていたのですが、精神的にピリピリしている時はうるさいと受話器を取り上げたまま、また紐で縛って鳴らない様したそうです。
 たしかに静かにしたい時に電話のベルが何度も聞こえるのは勘弁してほしいですが、少しやり過ぎな様に感じるのが漱石らしいと思ってしまいます。

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