新年になりました、昨年から続いている漱石に関する記事ですが、今年も話が出る限りは紹介していきます。前回の記事では漱石の友人で俳人として有名な「正岡子規」と若き日の漱石の関係を紹介しました。子規は若い頃から俳句や漢詩もやっており、漱石も作家としてデビューする前から俳句や漢詩を作っていました。そんな子規は「不治の病」と言われた「結核」を患っていましたが、漱石が送ってくる俳句を添削もしていたそうです。そんな俳句と漢詩について、同じくデビュー前から漱石を知っていた寺田寅彦の資料が残っています。それによると漱石の俳句や漢詩は遠からずエネルギーを発散しようとする火山の様で、それが色んな所から煙や地面の揺れの様な創作形式だとしています。
どちらも人に褒められる様な作品を作るのには苦労する方法ですが、それが言葉を豊かに表現する技法の真髄だと漱石は思っていたそうです。なので、彼は漱石の書く小説が力強くて美しいのは当然、とも残しているそうです。そして、漱石の作品を楽しむなら、俳句集を読んだ方が良い、とも残されているそうです。
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