夏目漱石について その52

 さて、前回の記事で西洋料理を食べて、美味いとも不味いとも言えなかった三四郎が今回は私達にも馴染みのある食べ物を口にします。野々宮君に会ってから、三四郎は九月から東京の学校に通います、先生がいなかったり、講義に遅れてくるなど大学生活が紹介されていきます。そこで、先生の落書きしていた男が居たのです。三四郎が見ているのに気が付くと男はノートを見せてくれ、講義が終わってからも三四郎の所へ来ます。それがきっかけで男を喋る様になります。その翌日、三四郎と男はライスカレーを食べます。
 「昼飯を食いに下宿へ帰ろうと思ったら、きのうポンチ絵をかいた男が来て、おいおいと言いながら、本郷の通りの淀見軒という所に引っ張って行って、ライスカレーを食わした」
 ポンチ絵は今で言う「漫画絵」で、ライスカレーは「カレーライス」です。日本に「カレーライス」が入って来たのは明治5年頃、今は手軽に食べられる料理ですが、一般に普及したのは大正時代とされています。なので前回に引き続き、当時としては良い物を食べています。

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