日中も曇天になると半袖でいるのは辛く、薄手のパーカーが必要になりました。日が暮れるのも早くなり、本当の「秋の夜長」になりつつあります、そんな気温と三四郎が思い浮かべる「第三の世界」は真逆になっています。
「電燈がある。銀匙がある。歓声がある。笑語がある。泡立シャンパンの杯がある。そうしてすべての上の冠として美しい女性がある」
前回の世界と違って、三四郎が抱える「第三の世界」は春の様に躍動的です。埃を被った書物も、封じ込めるような過去もなく、笑い声やシャンパン、綺麗な女性までいます。まるで天国の様な場所ですが、その世界は三四郎にとって最も深く、厚みのある世界なのです。鼻の先にありながら、近づきづらく、まるで空の稲妻の様に遠くから眺める事しかできません。その世界に入らなければ、そんな風に思いながら、どこかが欠けている様に感じます。その世界の主人公にもなれる資格が有り、この世界が円滑に進む事を願うべきなのに、逆に自分も自由を奪っている。それが三四郎には不思議なのです。
-
最近の投稿
最近のコメント
アーカイブ
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年5月
- 2018年4月
- 2018年3月
- 2018年2月
- 2018年1月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年9月
- 2017年8月
- 2017年7月
- 2017年6月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2017年3月
- 2017年2月
- 2017年1月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年10月
- 2016年9月
- 2016年8月
- 2016年7月
- 2016年6月
- 2016年5月
- 2016年4月
- 2016年3月
- 2016年2月
- 2016年1月
- 2015年12月
- 2015年11月
- 2015年10月
- 2015年9月
- 2015年8月
- 2015年7月
- 2015年6月
- 2015年5月
- 2015年4月
- 2015年3月
- 2015年2月
- 2015年1月
- 2014年12月
- 2014年11月
- 2014年10月
- 2014年9月
- 2014年8月
- 2014年7月
- 2014年6月
- 2014年5月
- 2014年4月
- 2014年3月
- 2014年2月
- 2013年10月
- 2013年9月
- 2013年8月
- 2013年7月
- 2013年6月
カテゴリー
メタ情報