夏目漱石「坊っちゃん」について13

 前回から学校の教職員と顔を合わせた坊ちゃんですが、ここで後々に懲らしめる「赤シャツ」に出会います。更に、教職員の事が作品内で綴られています、顔色が悪いのに太っている古賀という英語教師。逞しいイガ栗坊主で、叡山の悪僧とまで書かれた顔の堀田という数学教師。この堀田という教師は坊ちゃんが辞令を見せても見向きもせず、坊ちゃんに自分の所へ遊びに来いと笑って誘います。人の良さそうな対応をしてくれますが、これを礼儀知らずだと思い、遊びに行かないと決めました。
 この時に坊ちゃんは彼に「山嵐」というあだ名をつけました。しかし、後々、坊ちゃんは彼と意気投合することになります。それから、堅い漢字の先生、愛嬌のあるお爺さんで芸人風の画学の先生、そんな風に書けばいくらでもあるような先生達の一員に坊ちゃんがなったのです。一通り挨拶が済んだら、校長から今日は帰っていいが、授業の事は数学の主任と打ち合わせて、明後日から授業を始めてくれと言われます。その主任とは、山嵐だったのです。

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