夏目漱石「坊っちゃん」について15

 学校から戻り、清へ手紙という名の簡潔な報告を済ませると、坊ちゃんはひと眠りします。すると部屋の外から大きな声がして、自分から出向くといった山嵐がやって来たのです。坊ちゃんが起きるなり授業の受け持ちの事を話され、驚きつつも難しい事ではないだろうと承知します。すると山嵐はこれなら明後日を待たず、明日にも始めるように言い、打ち合わせが終わると坊ちゃんに下宿を紹介すると言ったのです。他から移り住んできた坊ちゃんですが、山嵐は自分が話せば場所が見つかると言い、早い方がいいだろうと明日には移って、明後日から学校へ行けば良いと一人で話を進めます。
 せっかく広い場所に移った坊ちゃんですが、山嵐の話を聞いて、ずっと宿屋にいるわけにもいかないと思います。いくら給与が貰えるとはいえ、全て宿代に使えるわけではありません、奮発したのに勿体ないと思いつつ、引っ越すなら早い方がいいと山嵐に頼むことにしました。それから色々と世話をしてくれる山嵐に対して、坊ちゃんは最初の印象を改めることになります。

Posted in 文学 | Leave a comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください