夏目漱石「坊っちゃん」について19

 学校への不満を山嵐に注意された坊ちゃんですが、学校へ行けなくなっても直ぐに別の所へ行けばいいと覚悟していました、だから狸も赤シャツも全く恐れません。生徒に良い顔をして慕ってもらおうとも思わず、けれど下宿では自分を風流という亭主が来ては掛け軸や硯等を安いから買うように勧めてくるのを断るのが面倒になってきます。学校は無事に勤まりそうですが、骨董責には流石の坊ちゃんも作中で「長く続きそうにない」と漏らしています。そして、とうとう学校も嫌になる事が起きます、その発端は「天麩羅(てんぷら)」です。
 ある日、坊ちゃんが町で大好物の「蕎麦」の文字を見つけ、一軒の蕎麦屋に入ります。そこで久々の蕎麦が美味しかったので、天麩羅を四杯も食べたのです、すると翌日、教室の黒板に「天麩羅先生」と書いてあったのです。あの店には学校の生徒がいたので、天麩羅の話を面白がり、坊ちゃんをからかったのです。それが何度も続き、こんな生徒を教える事に腹立たしいや情けなさを感じたのです。

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