夏目漱石「坊っちゃん」について20

 前回で学校に慣れたと思った時、好物の蕎麦を久々に食べて、天ぷらを四杯食べた坊ちゃんですが、それをネタに生徒にからかわれます。冗談も度が過ぎればいたずらだ、と坊ちゃんも作中でも零しており、自分が頼み込んできたわけでもない学校の生徒に天ぷらの食べ過ぎだと笑われる。最初から印象の良くなかった場所なのもあり、坊ちゃんは生徒や学校のある街についてあれこれと口の悪いことを思います。最後には腹が立ち、そんな生意気な奴には教えないと授業をせずに帰ってしまいます、生徒は休みになったと喜びますが、坊ちゃんはこれなら骨董の方がマシだと呆れます。
 ですが、次の日には気にならなくなり、学校へ行くと生徒も普通に出ている。それから三日ほど何もありませんでしたが、四日目の夜に住田という温泉のある場所へ行って、とても美味しいと評判の団子を食べたのです。すると、翌日には団子の値段が書かれており、また別の話題で生徒が坊ちゃんをからかったのです。余談ですが、この際に食べた団子が「坊ちゃん団子」の元になったと言われています。

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