夏目漱石「坊っちゃん」について23

 坊ちゃんは給与の為と学校の宿直室で安眠できない布団で寝ることになり、教師と生徒も帰って、一人で間が抜けたも時間を過ごします。宿直室は西日をまともに受ける部屋で、秋なのに暑く、生徒の賄いを取り寄せて夕食にしますが口に合わず、これを食べて元気に動き回れる生徒に呆れます。しかも、それを急いで4時半に片づけるのだから、豪傑に違いないとも思います。そうして食事を済ませた坊ちゃんですが、まだ日は暮れておらず、温泉に入りたくなります。
 学校で泊まる宿直が外出していいものかと考えますが、こんな場所に捕まった様にいるのは我慢できないのと、始めて学校に来た時に当直が不在だったのを思い出し、出てもいいだろうと手伝いの人に出かけると告げて温泉に出掛けます。そして、いつもの温泉に行こうとすると狸、校長と出くわします。宿直なのに出歩いている事を咎める様な事を言われ、少し前に労いの言葉を掛けたのに、こうも曲がりくねった言葉を使うものかと腹を立てます。

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