夏目漱石「坊っちゃん」について52

 赤シャツに生徒を扇動した人物について口止めをされ、いい気分とは言えない状態で始業のラッパが鳴ってしまい、仕方なく坊ちゃんは授業へ向かいました。そして、控室に帰ると休みだと思っていた山嵐が来ていて、いきなり坊ちゃんのせいで遅刻したと言います。更に罰金を出せと言い、坊ちゃんは氷水の代金をやると、真面目に返してきた坊ちゃんにつまらない冗談をするなと代金を返してきたのです。山嵐が奢る気でいると思った坊ちゃんは、冗談ではなく、奢られた氷水代だから取っておけと言います。山嵐は、そんなに気になるなら取ってもいいが、なぜ思い出したように今返すんだ、と聞いてきます。
 時期など関係なく、奢られるのが嫌だから返すのだと言えば、山嵐はふんと言い、その態度に生徒を扇動したのが山嵐だと思い込んでいる坊ちゃんは赤シャツの口止めが無ければ此処で大喧嘩しているのに、と腹を立てます。そんな坊ちゃんに、山嵐は氷水の代金は受け取るから、下宿を出てくれと言いだします。もちろん、坊ちゃんは出るかは自分の勝手だと返します。

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