夏目漱石「坊っちゃん」について65

 さて、本日で最後となる「坊ちゃん」ですが、第11章では第10章の最後に仲直りした山嵐とケンカに巻き込まれた後から始まります。そして、新聞を見て驚きます、そこには自分達が生徒を唆して生徒を襲わせた、という内容が書いてあるのです。もちろん、内容はデタラメで、赤シャツが手を回して山嵐を辞職に追い込むために書かせたのです。ここで坊ちゃんは、自分から学校を去る事を決めます、校長は山嵐は兎も角、坊ちゃんにも辞められると数学の授業が出来ないから、と引き止めますが、そんな事は坊ちゃんには関係ありません。
 なので、坊ちゃんは山嵐と共に赤シャツが芸者と泊まった現場を押さえ、一緒に居た野だと共に鉄拳制裁を加えました。二人は警察に突き出されても構わない、と言い去りましたが、警察は来ない事に二人で大笑いして、坊ちゃんは郵便で学校に辞表を出して清の元へ帰りました。その後、坊ちゃんは、ある人の紹介で街鉄、今でいう「東京都電車」の技手になり、清の最後を看取ってやる事が出来たのです。物語としては主人公が得をしておりませんが、文章自体はテンポよく、読みやすい作品となっているので気になった方は一読してみてください。

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