織田作之助「夫婦善哉(めおとぜんざい)」について5

 父親に勘当されて、東京で金策に駆け回り、そして蝶子の実家にやってきた柳吉に蝶子。職を失った2人は2、3日は休んでいました。やがて、黒門市場の中の路地裏に2階を借りて、暮らす事にしました。ですが、家賃を払うと一気に暮らしは苦しくなります。柳吉は仕事がないので、蝶子は一度は辞めた芸者の仕事をする事になります、そうして蝶子が懸命に働いている時、柳吉は何をしているとかというと山椒昆布を煮たり、貰った小遣いで日がな一日ぶらぶら過ごしています。そんな柳吉を見て、母は心配しますが、父は育ちが良いのだから仕方ないと言います。
 そうしている内に年が暮れ、正月用の紋付を取りに行く言い、柳吉は実家に向かいました。これを聞き、蝶子は不安になり、それは的中しました。柳吉を見るなり、父親は寝床から帰って来た事を怒り、妻は籍を抜いて実家に帰っており、娘は妹の所へ預けられていたのです。柳吉は悲しんでいましたが、蝶子は柳吉が戻って来て事が嬉しくて仕方ありませんでした。

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