織田作之助「夫婦善哉(めおとぜんざい)」について9

 蝶子と柳吉が一緒になってから、本当に色々な事があり、また出す店は最初は良くても、結局は閉める事になる。それでも、懲りずに今度は洒落たカフェを開いたのです。前回の記事で名前は「蝶柳」と書きましたが、正しくは上にサロンを付けた「サロン蝶柳」で、蓄音器は置いてあるものの、店員の娘や出す料理は日本風で、それが逆に受けたのです。一気に人気店になり、働かせてほしいという女性が殺到した程です。この女性達で蝶子は頭を悩ます事になりますが、何とか切り抜け、店を続けていきます。ここでも柳吉の悪い癖が出ますが、当然、後で蝶子に叱られます。そんな事を続けている時、蝶子は柳吉に彼の娘を引き取ろうと持ち掛けます。
 しかし、柳吉は即断せず、おまけに娘は母親に蝶子の悪い噂ばかり聞かされていたので、店に来ても蝶子に笑顔一つ見せなかった。その娘が、ある日、向こうからやってきたのです。ただ、顔色は悪く、柳吉の元へ駆け寄ると祖父、つまり柳吉の父の病気が悪化した事を告げます。蝶子は息のある内に柳吉と夫婦だと認めてもらおうと一緒に行こうとしますが、それを柳吉に止められてしまいます。

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