山奥に狩りに来たものの、獲物はとれないし、おかしな事が続くし、お腹も減ってきたから帰る事にした2人ですが、肝心の帰り道が分からなくなってしまいました。そんな2人が振り向くと、一件の西洋づくりの家が、ここで2人に関してですが、この辺りから「紳士」と表記されている場合が多いので、2人の紳士とします。さて、ここで話を戻して、急に出てきた家の玄関には英語で「RESTAURANT WILDCAT HOUSE」、日本語で「西洋料理店 山猫軒」と書かれた札が出ていました。明らかに怪しいですが、空腹だったので、ちょうど良いと近づきます。
白い瀬戸の煉瓦で組まれた立派な玄関、そしてガラスの開き戸があり、そこには金文字で「どなたもどうかお入りください。決してご遠慮はありません」と書かれていました。これを読んで、2人は遠慮しなくていい、という部分を「ただで食べさせてくれる」と解釈して、今日は散々だったけれど、最後には良い事があるもんだ、と喜びました。意気揚々と中に入ると、すぐ廊下になっていて、ガラス戸の裏側には、またも金文字があり、そこには「ことに肥ったお方や若いお方は、大歓迎いたします」と書かれていました。
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