宮沢賢治「銀河鉄道の夜」について14

 カンパネルラの言葉に少し困惑したジョバンニでしたが、それも途中で見えてきた美しい光景にうやむやにになり、そんな2人を乗せた汽車は「白鳥の停車場」に着くと20分停車することに。特に残る理由もないので、カンパネルラとジョバンニはドアが開くと改札口へ駆け出しますが、そこには誰も居らず、先に降りた人も見当たりませんでした。それでも2人は怖がったりせず、停車場の前に行ったり、汽車から見えたキレイな河原に行ったり、辺りの散策を続けました。河原の小石は全て透き通っていて、水晶やトパーズやコランダムといった鉱物の粒だったのです。それを手に取ったり、銀河の水に手を浸していた2人は、川上にあるススキの生えている崖下で数人の人影が動いているのに気付き、行ってみようと走り出しました。
 そして、近くに行くと「プリオシン海岸」という標札が立っていて、そこでは背の高い学者らしい人が、3人の助手らしい人に夢中で指示を出していたのです。見ると、そこでは不思議な獣の骨が掘り出されている最中でした、カンパネルラとジョバンニに気付いた学者、作中では大学士と書かれた人物が眼鏡を光らせ、自分達が何をしているか、掘り出した物をどうするか聞かせてくれました。そうしていると、時間はあっという間に過ぎ、2人は元の車室の席に座って来た法学を窓から見てみました

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